1. 基本情報
フランス行ってみたい!でも何が必要なの?と思っている方もいますよね。はじめに、フランス旅行に行くために必要な情報をまとめてみましょう。
1. フランスってどんな国?
西ヨーロッパにある六角形の国
フランスは西ヨーロッパに位置しており、イギリス、ベルギー、ルクセンブルグ、ドイツ、スイス、イタリア、モナコ、アンドラ、スペインの9か国と国境を接しています。西は大西洋、南は地中海に面していて、スペイン国境のピレネー山脈、スイス・イタリア国境のジュラ山脈に囲まれた国土は六角形に似ているのでレグザゴーヌ(L’Hexagone)とも呼ばれています。国土面積は本土だけで約55万km2(日本の約1.5倍)、人口は6000万ほど(日本の約半分)です。首都のパリの緯度は北緯48度で日本最北端の稚内(北緯45度)より北にありますが、大西洋を流れるメキシコ湾流のおかげで気候は温暖です。
先進国だけど農業が盛ん
フランスの正式名はフランス共和国(La République française)、大統領を国家元首とする共和制国家です。G7のメンバーでもある先進国で、EUではドイツに次ぐ経済大国でGDP(国内総生産)は世界7位、購買力は世界10位です。ファッションやワインのイメージが強いと思いますが、Citroenに代表される自動車産業や航空産業も盛んです。モンサンミッシェルやセーヌ河畔など世界遺産も多く世界有数の観光国であると同時に、国土の50%を占める広大な農地を抱える農業国でもあります。農業生産高はEUでトップを誇り、食物自給率は129%(日本は39%)、農業輸出額は世界第2位です。
フランスといえばフランス語!だけど実際は多言語 ?
公用語はフランス語で、語源的にはスペイン語やイタリア語と同じ仲間です。公用語は公共の場面で使われる言葉ですが、地域によりブルトン語(ブルターニュ地方)やオクシタン語(南フランス)等も話されています。フランスにはイスラム系フランス人も多いので、アラブ語を話す人口もかなりいます。昔は「フランス人は外国人に英語で話してくれない」と言われたこともありましたが、今では公共の場面では英語はよく通じます。中国系の観光客が多いからか、観光地のデパートやスーパーではフランス語、英語、中国語で言語表示されていることもあります。
2. 旅の準備
フランスに行くために必要なものは?
海外旅行って何を持っていけばいいのか迷いますね。まずは海外旅行するためにマストで必要なものを確認しましょう。
① パスポート:必要書類をそえて都道府県の担当窓口で申請します。申請して8日~10日ほどで受領できます。申請書は外務省のサイトでダウンロードすることができます。
②航空チケット:特定の航空会社で購入することはできますが、様々な日程の選択肢を掲載したウェブサイトでチケットを取ると便利です。出国日と帰国日を入力して好きな便をチョイスします。チケット予約と同時に海外保険を申し込むこともできます。予約時に添付ファイル等でEチケットを受け取っていない場合は空港の航空会社カウンターで入力して発券するので、予約の控えはプリントアウトするかスマホに保存して空港で提示できるようにしておきます。
③宿泊先の予約:ウェブサイトで予算にあったホテルをセレクトすることができます。1つの都市に3日以上滞在する場合はアパルトマンを予約するのもいいかもしれません(⇒予約の仕方は別章で)
④クレジットカード:航空チケット、宿泊料の前払いはすべてクレジットカードで行います。フランスでも支払いはクレジットが主流で、大きな紙幣で少額の支払いをすることはほとんどありません。30分ほどで開設できるネットバンクもあるので、旅行で使う分だけを入金した口座を作っておくと便利かもしれません。ちなみにフランスのクレジットカードはほとんどがVISA/MasterでJCBやAMEXは使えないことが多いです。
もっていきたい便利アイテム
旅行の便利グッズはいろいろありますが、海外に行くならこんなものが便利です。
①証明写真:パスポートの証明写真を撮るときに複数枚取るはず。残りの写真をもっていくと、交通パスを購入する際などに使用できます。
②海外用のモバイル機器:海外で日本の携帯電話を使うと高額の料金を請求されます。旅行中はスマホのSIMカードをプリペイドSIMカードに変えるか、モバイルwi-fiルーターをレンタルすると、どこにいても携帯電話が使えて便利です。
③海外用プラグ:スマホやルーターなど日本から持っていく電化製品を充電するのに必要になります。フランスで使うのはコンセントの形がタイプCのもの。複数コンセント+USBも充電できるものが便利です。プラグはアマゾンやコンビニでも購入することができます。
・パスポート取得に関する外務省のサイトです:
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/passport/pass_2.html
3. 空港~出発
荷物の準備
航空機に持ち込む荷物には様々な制限があります。例えば液体および化粧品のようなクリーム状のものを手荷物に入れるためには、1つの容量を100ml以下にして、すべてをジップロックに入れないといけません。リチウムイオン電池を使ったバッテリーはカウンターで預ける荷物には入れられません。預け入れる荷物、機内に持ち込む荷物のサイズ・重量規定も航空会社によって異なるので事前に確認しておきましょう。
搭乗手続き前
飛行機の搭乗手続きは時間がかかります。余裕をもって空港に到着しておくといいですね。モバイルルーターのレンタル受け取りを空港にしている人は、空港に到着したら指定された受け取り場所でルーターを受け取ります(経由地でスマホ通信をする場合はルーターを手荷物に入れます)。次に、利用する航空会社カウンターでEチケットを発券、チェックインして機内に持ち込まない荷物を預けます。ここで搭乗券の行先、便、座席番号、搭乗時間、出発時間を確認しておきましょう。空港では外貨への換金や日本の土産物の購入もできるので、事前に準備していない場合は待ち時間の間に調達できます。クレジットカードを持っていれば多額の現金を使うことはありませんが、1万円分ぐらいの現金はあった方が便利です。
出国手続
搭乗客が多いと手続きに時間がかかる上に、出発ゲートまで距離があることも珍しくありません。搭乗手続開始の案内があったらすぐに手続きを始めましょう。手続きは次の順序で進みます。
①セキュリティチェック:パスポート、モバイル機器、液体(ジップロックにまとめたもの)、金属性のものをトレーに入れX線検査を受けます。自分はゲートを通りチェックを受けます。
②税関手続:100万以上の現金をもっている場合、免税店で物品を購入した場合は手続きを行います。
③出国審査:審査カウンターでパスポートと搭乗券を提示します。 顔認証ゲートあるいは自動化ゲートを通る場合はパスポートに出国スタンプは押されません。
④搭乗:アナウンスがあったらパスポートと搭乗券を見せていよいよ搭乗です!
!コロナ禍でのフランス入国条件
フランスに入国するには、①ワクチン2回接種済証明書、②72時間以内に受けたPCR検査あるいは48時間以内に受けた抗原検査の陰性証明書、③コロナに罹患した場合は医師による完治証明書が必要です。証明書はいずれもフランス語または英語で記載されたものが有効です。2022年3月現在、フランス入国後の隔離措置は行われていません。
・外務省のサイトには荷物制限に関する情報もたくさん:
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/201412/4.html
・旅の準備から出国までをまとめたサイトもあります:
https://www.smartmagazine.jp/howto/article/4722/
・フランス入国条件については在日フランス大使館の情報をこまめにチェック!:
https://www.fr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/oshukarafrancenyukoku202101.html
☆帰国するときの注意
フランスから帰国する際も日本から出国する場合と手続きは同じですが、シャルル・ド・ゴール空港は時間帯によって出国手続きに長い時間がかかります。日本行きの搭乗ゲートまでの距離も遠いので、最低2時間前には空港に着いておくことをお勧めします。
4. 機内~到着~ホテルまで
機内~到着
機内では大きな手荷物は座席上の手荷物入れに入れます。日本からパリまで直通でも11時間以上かかります。また、経由地がある場合、経由地の到着ゲートからパリ行きの出国ゲートを目指して空港ロビーをダッシュすることになる可能性もあるので、ゆとりのある動きやすい服装がいいですね。機内では空気が乾燥します。肌を潤すものやマスク、安眠対策のアイマスクも持っておくと便利です。日本からの旅客機はシャルル・ド・ゴール空港に到着します。日本国籍のパスポートを持っている方は日本から直接フランスに入国する場合は入国カードの提出は必要ありません。到着したら入国手続き⇒荷物の受け取りをして、いよいよ旅が本格的に始まります!
空港からパリ市内に行くには
シャルル・ド・ゴール空港からパリ市内に行く交通手段には鉄道、シャトルバス、タクシーがあります。鉄道はRER B線がパリの北駅に到着します。シャトルバスはオペラ地区、ポルト・マイヨ、モンパルナス駅等に接続しています。旅客機が到着するターミナル(第1ターミナルから第3ターミナルまであります)と宿泊地の最寄り駅に応じて使う交通手段を選ぶといいでしょう。それぞれのターミナルに接続している交通機関、鉄道の切符の購入方法等は『地球の歩き方』にわかりやすく紹介されています。
パリ市内で宿泊地まで
パリでは貸自転車やキックボードを交通手段として使う人も増えていますが、大きな荷物を持った状態で使えるのはバス、メトロ、タクシーです。空港バスの発着所からホテルまで距離がある場合、少し割高になってもタクシーで行くのが楽です。バスを使う場合、フランスは車が右側通行なので行く方向が逆にならないよう注意しましょう。パリ観光中の移動にはメトロが便利ですが、パリのメトロにはエレベーターがついていないので、スーツケースを持っている場合は避けた方が無難かもしれません。
・『地球の歩き方』のシャルル・ド・ゴール空港からパリ市内への行き方はよくまとまっています:
https://news.arukikata.co.jp/column/traffic/Europe/France/PARIS/63_208179_1554755975.html
・パリナビには日本出国~フランス入国に必要な情報がまとめられています:
https://www.parisnavi.com/special/5029097